愛すべき天敵4



18:30、自宅の電話が鳴る。

何となく、嫌な予感がしつつも電話に出てみる。




「あ、お姉ちゃん。今から2時間くらいMKのこと見てて〜」




予感的中。

いや、悪いこと程よく当たるとはこのことかもしれない。


コードネーム「MK」とは、『姪』と言う素晴らしい肩書きを持つ幼稚園児である。


ある時は、最近流行の芸人になりきっておもちゃのギターをかき鳴らし、
またある時は、ウルトラマンオタクとなって大人も驚くような知識を披露する。

突発的に関わると、その日の予定が全て狂い出す強者である。



19:00、天敵襲来

今日は風船を持って登場である。


早速、「この風船で遊んであげるよ。」という言葉とともに簡易バレーボールの開始である。

この場合の拒否権は無いのである。


10分ほど遊べば飽きるので、飽きたなと思った頃にGF2号の登場である。

この「GF2号」、既にMKに対して骨抜き状態であるため、
『しつけ』と言う言葉は辞書には無い。


玄関先からMKを呼ぶ声。
この時点でアイスを買い与えるであろうことが予測できたが、何を言っても無駄なので放置しておく。


5分後、背丈に合わないほどのソフトクリームを持ったMKが登場するのである。


どうせ、3分の1ほど食べたところで飽きることが予想で来たのでそのまま食べさせる。

予想通りに「要らないから、あげるよ」という言葉とともに残りを譲り受けて食す。

コーンに差し掛かった頃、




『コーンは食べたいって言ったのに……』









はい?聞いてませんが?




ここで自分が素直に差し出すと思ったら大間違いである。


「えーっ、要らないって言ったじゃん」などど言ってごねる。

“言った”“言わない”の口論の末、ついに…




口喧嘩勃発!




4歳児相手に何をしているのかと思う人もいるかもしれない。

「食べたいから頂戴」と素直に言えば良いだけのことである。

こちらも大人気ないと言えば大人気ないのだが、
「欲しい時はなんて言うのかな?」なんて優しく諭そうとしたところで、相手は聞く耳を持っていない。

相手の怒りを鎮めるために、一通り付き合う。

程よく修まったところで、


「欲しかったら、なんて言うの?」


『コーン、食べたいから頂戴。』


「はい、どうぞ。こぼさないで食べてね。」


『ハーイ。ありがとう。』




終わってしまえばこんなもんである。



最近、成長著しいのは良いことだが、口が達者になって来たために、
こちらの、「ごまかし」や「ウソ」が通じなくなって来ている。


侮れなくなって来ている愛しい敵に
新たな作戦を考えなければ…と思う日々なのである。








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